No. | 文様名称 |
解説文 |
1 |
指貫の桜 |
桜の花を立涌文様化した,舞楽装束の指貫の文様です.注:指貫(さしぬき)とは袴の一種のこと. |
2 |
友禅染の桜 | 振袖の背部分に染め分けられたやや写実的な桜の文様です |
3 |
藤立涌 | 藤の花を立涌にみたてて規則正しくデフォルメしたものです |
4 |
蒔絵の藤 | 枝から垂れ下がる藤の花房を写実的にあらわした蒔絵の藤 |
5 |
蒔絵大鼓胴の牡丹 | 蒔絵の大鼓胴に意匠をほどこした,牡丹の文様です |
6 |
蒔絵の扉の牡丹 | 江戸後期,絵画的な意匠が流行していた頃の牡丹立木文様です |
7 |
春草 |
|
8 |
肩衣の紫陽花 | 肩衣(かたぎぬ:裃の上の部分)の背部分に大胆な構図で表現された,糊防染の紫陽花です. |
9 |
日本画の紫陽花 | 江戸時代に描かれた,写実を超えた見事な紫陽花の絵です |
10 |
逢箔の杜若 | 籠目文を地に,色とりどりの花びらを表現した,逢箔の杜若です |
11 |
友禅染の杜若 | 簡略化された流水と写実的な杜若を色使いで見事にまとめています |
12 |
螺鈿の朝顔 | 櫃を覆いつくさんばかりに描かれた,蒔絵螺鈿の朝顔です |
13 |
唐織の夕顔 | 色彩豊かな夕顔を,金糸の霞紋でまとめた構成です |
14 |
錦の蓮 | 荷花・荷花で構成され.水禽を配することで蓮池を表しています |
15 |
蓮池の蒔絵 | 厨子の扉に描かれた,迫力ある蓮池と散蓮花の文様です |
16 |
菊水 | 菊の花束を用いた花のし文として表された文様です. |
17 |
八重菊 | 小袖に表現された,八重菊の文様です |
18 |
枝紅葉 | 枝と紅葉を影絵のように表わした.京からかみの文様です |
19 |
流水紅葉 | 流水に紅葉が流れていく様を模様にした京からかみの文様です |
20 |
螺鈿の秋草 | 薄のしなやかな流線と,それに沿うように飛ぶ蜻蛉が印象的です |
21 |
唐織の秋草 | 七草に含まれる萩と薄を,麻の葉文を地にした文様です |
22 |
芒 |
|
23 |
秋草 |
|
24 |
梅唐草 | 中心円のまわりに5つの円で梅花を表す梅鉢の唐草文様です |
25 |
縫箔の椿 | 地の鮮やかな朱色に,純白の椿の花が映える折枝文です |
26 |
蒔絵螺鈿の椿樹 | 椿の花を随所に螺鈿で表わした椿樹の文様です |
27 |
唐織の百合 | 唐織にみられる,写実的に描かれた百合の文様です |
28 |
重箱の水仙 | 重箱の蓋の表に表現された,水仙の花丸文です |
29 |
三階松 | 三段に重ねた松の枝葉の文様で,紋章として使用されています |
30 |
松葉散らし | 松の葉を,自然にまかせて散ったように表した文様です |
31 |
笹と若竹 | 雲と組み合わせた,笹と若竹です.これは振袖に描かれたものです |
32 |
笹と若竹 | 振袖に意匠された,笹と若竹の文様です |
33 |
梅垣 |
|
34 |
糸瓜 | 自生風情の糸瓜を,肩衣に描いた文様です |
35 |
箪笥の烏瓜 | 鮮やかな烏瓜の実と,蔦の堂々と伸びたさまが印象的な文様です |
36 |
桜橘立涌 | 桜と橘を用いて立涌文にした,公家好みの京からかみです |
37 |
夜着の橘 | 夜着の背面全面に,力づよく大きな構図で描かれた橘の文様です |
38 |
蒔絵の大麦 | 台盤に大きく伸びやかに描かれた,蒔絵の大麦です |
39 |
縫箔の稲 | たわわに実る稲を写実的に,霞とともに表わした文様です |
40 |
狩衣の桃 | 中国では仙木とされ,邪気を祓い悪鬼を退散させると言われています |
41 |
膳の葡萄 | 葡萄は豊ぎょうの印でもあり,唐草として表されることが多いです |
42 |
団栗 |
|
43 |
波頭 | 満月とともに荒波の一瞬を見事に捉え,表現されています |
44 |
花筏 | 楓と流水で龍田川を表し,桜折枝が流れてゆく様の文様です |
45 |
蒔絵の波頭 | 兎の耳を長く描かれる波頭とともに描かれた波頭文です |
46 |
飛雲 | 雲の飛ぶさまを表わした文様です.吉祥文として鶴とともに描かれた雲鶴文様も多く残されています |
47 |
横雲 | 霊芝雲が時代とともに簡略化された表現とも言われます |
48 |
雪華文 | さまざまな種類の雪の結晶を花のように描いた文様です |
49 |
雪輪 | 雪の結晶に見られる美しい六角形の輪郭を描いた文様です |
50 |
能装束の稲妻文 | 瑞雲とともに描かれた稲妻文で,これは,能装束のものです |
51 |
雷文 | 渦巻形が幾何学的に方形になった,代表的な雷文です |
52 |
山水 | |
53 |
厚板の蔦 | 厚板に描かれた唐草文様のように連続した蔦を表わしたものです |
54 |
硯箱の蔦 | 硯箱上に,斬新な構成で描かれた蔦の文様です |
55 |
染型の唐草 | 染型とは着物の柄を染める際の型紙のことです.この文様は唐草の染型から抜粋したものです |
56 |
唐草 | 現代でもよく使用される,言わば唐草の代表的な文様です |
57 |
唐花唐草 | 想像上で理想化され創造した花を唐花と呼んだそうです |
58 |
牡丹唐草 | 蔓性ではない牡丹と,唐草をあわせて文様にしたものです |
59 |
鶴丸 | 鶴が羽を広げたところを丸く文様にしたものです |
60 |
飛鶴 | 松と梅と,飛んでいる鶴を表わした吉祥文です |
61 |
雁 | 渡り鳥である雁が連なって飛ぶ姿は文様として好まれました |
62 |
千鳥 | 単純化された千鳥です.身近な鳥のためか,多くの文様が残ります |
63 |
鯉水 | 波濤に泳ぐ鯉を円にまとめた文様で,紋章としても見られます |
64 |
花瓶の金魚 | 花瓶に蒔絵で写実的に表現された金魚です |
65 |
千代紙の金魚 | 水にたゆたう様子を様々に描いた,千代紙名物柄の金魚です |
66 |
唐織の蝶 | 静止して羽を直立にたてた蝶を文様では揚羽蝶と呼びます |
67 |
蝶丸 | 円形に蝶をかたどった文様です.別名,「輪蝶」とも呼ばれます |
68 |
印籠の蝉 | 印籠に写実的に表現された,竹にとまった蝉の文様です |
69 |
絵皿の鈴虫 | 秋草にぽつんととまる鈴虫の声が,聞こえてきそうな文様です |
70 |
蟹 |
|
71 |
亀甲花菱 | 亀甲文の中に花菱を入れて用いられた文様です |
72 |
子持亀甲 | 亀甲文の中に亀甲文を入れた,入れ子になっている文様です |
73 |
霰七宝 | 円を四分の一ずつ重ねて繋いだ,霞文の文様です |
74 |
鮫青海波 | 鮫小紋で青海波を表わしている文様です |
75 |
菊青海波 | 菊の花を規則正しく並べ,青海波に見立てて創られた文様です |
76 |
入子菱 | 菱形の中にさらに菱形を入れて,入れ子にしたものです |
77 |
四花菱 | 花菱を四つ集めて一つの菱にした文様です |
78 |
葡萄立涌 | この文様は,立涌の中に葡萄の葉と実が描かれたものです |
79 |
波立涌 | 水しぶきの上がった波濤を,立涌にみたてて文様にしたものです |
80 |
網目 | 漁網の目の文様で,海老や蛸,魚とともに,大漁文としても用いられました |
81 |
桧垣・網代 | 檜などの薄板で組まれた垣根や羽目板を文様にしたものです |
82 |
立涌の小紋 | 立涌を小紋で表わしたものです |
83 |
鮫小紋 | 鮫の肌に似ていることより名がついた,江戸小紋の代表的なものです |
84 |
豆絞り | 豆粒ほどの小さい円を一面に染めだした絞り染めで,手拭などに使います |
85 |
小紋 |
|
86 |
翁格子 | 大きな格子の中に小さな格子を抱えた様を,翁と大勢の孫に見立てた格子です |
87 |
一崩し | これは割付文様の一種で,網代組とも言われています |
88 |
絣の縞 | 部分的に染色した糸を縦横に織り,染め残った部分との差で表わされ,織りのものもあります |
89 |
釘抜繋ぎ | 正方形の中央に小さく正方形を入れ釘抜きの座金を表わしています |
90 |
念じ麻の葉 | 麻の葉の中心が捻じれたように表わされた麻の葉の文様です |
91 |
麻の葉 | こちらも,現代でもよく見かけることのできる文様です |
92 |
石畳(市松) | 別名「市松文様」です.石畳の細かいものは霰と呼ばれています |
93 |
網代 | 竹・葦・檜皮などを薄く削っ編んだ,網代に由来した文様です |
94 |
鱗 | |
95 |
素襖の傘散らし | 傘を一面に散らした文様で,これは,素襖に描かれたものです |
96 |
小袖の笠文 | 頭に被る傘の形の面白さから文様としてよく表されました |
97 |
檜扇 | 檜の薄板を閉じあわせたいた板扇で,束帯には必ず持たれました |
98 |
団扇散らし | 団扇を一面に散らした様子を文様にしたものです |
99 |
打ち出の小槌 | 打てば何でも望むものが出てくる小槌のことで,敵を打つより討つに転じた縁起のよい文様です |
100 |
ふくさの宝尽くし | 若松とともに表わされた,ふくさに描かれた宝尽くしの文様です |