研究: 視線追跡装置をチラシのレイアウトデザインに応用する

研究の説明:
 人がチラシを見るときの視線を視線追跡装置を使ってデータとして得て,視線パターンを得る.典型的な視線パターンに基づいて,チラシのレイアウトデザインを改良する

研究の進め方:以下のとおりです.
ステップ1:
視線追跡装置を使って視線の軌跡を得る

作業 1

眼球映像を取り込む

--アタッチメントを使って,眼球を撮影するカメラの位置を決める

 
作業 2

画像解析によって,注視位置を求める

 
作業 3

較正

--注視位置のズレを無くする

作業 4 カメラ撮影で得られた視線を,点や軌跡で表示する
 

 

ステップ2:人がチラシを見るときの視線軌跡のパターンを得る

A. 今まで言われてきた視線パターン

上下の動きよりも左右の動きのほうが優先される (横書きの場合)
背景色の等しいスペース内で移動する
「目立つ」ところへ移動する 最初に下部のアイキャッチャーに移動する可能性は低い

 

B. 今回の実験で明らかになった視線パターン

上部にアイキャッチャーを配すとその上は読まれにくい
中央にアイキャッチャーを配すと視線が安定しない
右上にアイキャッチャーを配すると移動が安定しない (横書きの場合)
点対象に配置すると視線の流れが安定する

 

ステップ3:視線パターンを参考にしてチラシのデザインを改良する

改良例

改良前
改良後

今回の改良のポイント(視線の安定を目標にした)
  1.左上のアイキャッチャーを強調した
  2.アイテムを横方向に整列配置し,かつ,背景を統一した
  3.点対称とした

                      以上です.