al_01.jpg


研究室ワークショップにおけるデザインシャレット(Design Charrette)

三上訓顯研究室の専門分野は、環境デザインとプロデュースである。
現在研究及び制作の対象としているのは、以下の5分野です。
1)都市や地域のプランニングとデザイン
2)ランドスケープのプランニングとデザイン
3)建築など環境構成要素に関するプランニングとデザイン
4)インスタレーションや催事などの環境演出に関するプランニングとデザイン
5)ブランド等の商品・商環境の開発に関するマーチャンダイジング・デザイン

研究室のキーワード:プロデュース,コンセプトワーク,スケマティック・デザイン,プレイスメイキング,デザインシャレット.バーチャルデザイン,イマジニアリング

al_02.jpg
al_03.jpg
al_04.jpg
al_05.jpg


01 デザインサーベイ:南木曾 02 デザインサーベイ:郡上八幡 03 デザインサーベイ:青山 04 デザインサーベイ:越後妻有トリエンナーレ 05 デザインサーベイ:越後妻有トリエンナーレ(ヒアリング調査) 06 デザインサーベイ:越後妻有トリエンナーレ(パークレット定点観測) 07〜08 商品化ワークショップ 09〜10 環境演出ワークショップ 11〜12 流体力学によるスタイリング研究モデル:トーレ・アグバール 13〜14 流体力学によるスタイリング研究モデル:フェラーリGG50 15 堀川コンペ応募作品 16 研究室懇親会 17 ゼミ:専門書講読 18 余暇施設ワークショップ建築学会大会論文発表 19 大塚陶業・京都デザインサーベイ 20 個人指導 21 堀川ルネッサンスコンペティション優秀賞授賞式 22 恒例の年越しそばを食べる会 23 新潟県スキー場調査 24 美濃和紙コンペティション応募作品制作 25〜27 卒業制作風景 28 修了制作発表会 29〜30 卒業制作発表会 31 研究室追いコン 32 研究成果の応用 33〜34 卒業作品 35 卒業・修了式

1.三上訓顯研究室の作法

○研究室の作法1.「WILDNESS」
三上研究室では、実際にフィールドにでかけ、そこから学ぶことを基本としている。本年度から、夏期または秋には、涸沢での山岳合宿を予定している。こうした合宿や、或いは山奥の不便なフィールドで何日も共同ですごせる協調性、気力・体力は必須である。そのために特別な配慮は一切しない。

○研究室の作法2.
「黙って口をあけて待っていたって誰も餌はくれない!」映画監督 山田洋次

教えてもらうという意識は排除すること!
特に大学院は、研究機関であり教育機関ではない。
一緒に考え行動してゆくことこそが研究や制作の基本姿勢である。
自分の仕事であるという認識を持ち、自らの頭で考え、提案し、行動できること。
そしてわからなかったら、躊躇せず人に尋ねられること。
一つ批判したら、同時に代案を二以上提案できること。
積極的な質問や発言ができること。自らの意見を持ち、それを相手がわかるように述べられること。
そのために必要な行動指針が、ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)。

○研究室の作法3.
「時代が私達に追いついてきた!」そう言える感性と技術の向上を目指すこと。

トレンドを追いかけるのではなく、自らトレンドを創造する意識があること。
どうしたら、人々にわかってもらえるか!そう言う意識を日々持ち続けること。
常に周囲の、そして世界の物事に敏感であること。
1つ批判したら、代案を2つ以上提案できること。

○研究室の作法4.
「速きこと風の如し!」

其疾如風、其徐如林、侵掠如火、難知如陰、不動如山、動如雷霆。
其の疾きこと風の如く、
其の徐(しず)かなること林の如く、
侵掠すること火の如く、
知りがたきこと陰の如く、
動かざること山の如く、
動くこと雷霆(らいてい)の如し
「孫子」より引用

遅れた時間は、謝ったところで、永久に戻らないし、取り返せない。
すべての仕事には、相手と時間がある。
相手の時間を無駄にしないことが思いやりである。
そのためには、グッド・スピードこそ最重要。
遅くてよいものごとは、現代社会には存在しない。
速やかな仕事、すみやかな対応、速やかなリアクションが必要である。
仕事が終わったら、その旨を必ず報告すること。
予め不測事態発生を見込み、余裕ある仕事の計画を立て、密度の高い仕事が効率よくできるようになること。
当研究室では、遅れた理由を聞く耳は、もっていない。

○研究室の作法5.
「成果を記録しないのは、何もしないのと一緒!」
制作が終わったら、第三者がわかるようにフォートフォリオを制作すること。
 学術審査論文のようにドキュメントとして社会的に公表されるものはよいが、これまでに制作し、編集されていないものは、ゼミ生らが応募した過去数年内のコンペを始めとして、大変数が多い。やりっぱなしでは、社会は誰もそれをあなた達の実績とは、認めてくれません。そして日々の活動を写真で記録する習慣をつけること。

○研究室の作法6.
「すべての参加者が同質情報を共有すること!」
しばしば、ミーティング資料で、カラー版とモノクロ版とを分けたり、相手に応じて内容の一部が異なったりとするといった由々しき事態がある。そうした差異を設定することは、同質情報の共有にはならない。参加者全員が同質情報を共有できてこそ、情報リテラシーへの第一歩となる。

○研究室の不作法
私達の研究室では、以下の人達を特に忌避します。
提案がなく、意見しか言わない人!
意見を尋ねられても、黙っている人、そして反応しない人!
ものごとに感動しない人!それを表に表せない人!
相手の意識に無頓着な人間、例えば報告も連絡もしない自分本位の人!
あるいは、そういう自覚がない人!
依頼された仕事等をすぐに実行しない人!
共同作業で、周囲の動きが見えない人!
女性であることを理由に特別配慮を要求する人!
そして、本を読まない人!!

2.研究室の活動

三上訓顯研究室では、ゼミ生の他、OB&OG、研究員、あるいは外部の専門家などが参加し、博士後期課程の院生をヘッドとしながら、テーマ毎に自主的に研究や制作を進めてゆくワークショップ「デザイン・シャレット」。院生・学部生が同時に一つのテーマや論文或いは外書などを文献として学ぶ行う「デザイン研究・セミナー」。優れた文化遺産やデザイン作品などを尋ねる学外調査「デザイン・サーベイ」を行っています。
以上の3通りの活動が、ワークショップにおける活動の柱になります。ゼミ生は、これら3通りの活動を通じて、知識を深化させ、感性やデザイン力を磨き、また新たなモチベーションを形成するなど、研究やデザイン制作を実践的に学びます。
特に研究制作面のビギナーである学部生は、1以上のワークショップに参加し、また院生研究や研究制作ワークに従事することを義務づける。こうした学年間を越えた研究や制作活動、或いは共同研究や制作を通じて、ソフトウェアやハードウェアの扱い方にはじまり、研究や制作の進め方といった、具体的な技術を、相互に学んでゆきます。
研究室からの連絡や各自からの報告、連絡、相談には、メールを多用します。事前に研究室宛でメールアドレスを連絡してください。また今年度はセカンドライフ上でプロジェクト・ワークショップやデザイン・サーベイを実施しています。セカンドライフのアカウントを取得しておくことが望ましい。アカウント資格は、無料資格で可。またゼミ生の自宅には、インターネット接続可能なADSL以上のネットワーク環境を各自で構築しておくことを推奨します。

3.ワークショップ

院生や学部生は必ずどれか1つ以上のワークショップに参加し活動することを義務づけます。このほかに研究室の総力をあげて取り組む全員参加のプロジェクト・ワークショップがあります。博士及び修士論文や学部の卒業研究や卒業制作における助言や総括的な報告もワークショップで行います。

[各ワークショップの活動]

●3.1.余暇施設研究会(Leisure and Resort Workshop)の活動
我が国のスキー場の再生を手始めとして、広くリゾートや余暇施設計画や余暇活動から、これからのレジャーやリゾートのあり方を探り、地域の開発や再生に向けた研究とデザインを行うワークショップです。

[2012年度活動実績]
○西口真二、三上訓顯: ゆとり世代の余暇活動意識の要因について,日本建築学会建築計画委員会地域施設計画小委員会,地域施設計画研究No30.2012.
○内山志保.三上訓顯.稲垣菜月:余暇施設開発の実際32.妙高市と余暇活動の要因について.日本建築学会大会学術講演梗概集,2012.
○稲垣菜月.内山志保.三上訓顯:余暇施設開発の実際31.妙高市のスキー場と宿泊者数の関係について.日本建築学会大会学術講演梗概集,2012.
○三上訓顯.稲垣菜月.内山志保:余暇施設開発の実際30.スキー場・街区一体型余暇施設について.日本建築学会大会学術講演梗概集,2012.
2011年度活動実績
○ 西口真二、三上訓顯:ニューエイジブランドの抽出とその特徴に関する考察,日本デザイン学会,デザイン学研究.Vol.58 No1.2011.
○ 小川直茂:薬剤の服用におけるデザイン上の課題抽出.日本デザイン学会.第58回研究者発表会大会梗概集.2011.
○西口真也, 三上訓顯,稲垣菜月: 余暇施設開発の実際29.スキー場関係者と利用者の余暇活動関心度評価について.日本建築学会大会学術講演梗概集,2011.
○西口真也, 三上訓顯,稲垣菜月: 余暇施設開発の実際28.スキー場関係者の余暇活動意識の要因について ,日本建築学会大会学術講演梗概集,2011.
[2010年度活動実績]
○西口真也, 三上訓顯,大野紘資:余暇施設開発の実際27. 20代若者の余暇活動意識の出現要因について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2010.
○大野紘資.西口真也, 三上訓顯:余暇施設開発の実際26. 20代若者の余暇活動における属性タイプについて,日本建築学会大会学術講演梗概集,2010.
○三上訓顯,大野紘資.西口真也:余暇施設開発の実際25. 20代若者の余暇活動意識調査の出現状況について.日本建築学会大会学術講演梗概集,2010.
[2009年度活動実績]
(大会論文)
○三上訓顯,加古拓也, 大野紘資:余暇施設開発の実際24.全国スキー場群の運営特性について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2009.
○大野紘資,三上訓顯,加古拓也:余暇施設開発の実際22.全国スキー場群の運営特性について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2009.
○加古拓也,大野紘資,三上訓顯:余暇施設開発の実際21.スキー場運営に関するスキー場アンケート結果の出現特性について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2009.
[2008年度活動実績]
(審査付論文)
○大野紘資, 伊藤孝紀,三上訓顯, 犬塚道彰:東北地方スキー場の運営面におけるタイポロジー,日本建築学会建築計画委員会地域施設計画小委員会,地域施設計画研究No25.2008.p231-236.
(大会論文)
○三上訓顯,大野紘資, 加古拓也,伊藤孝紀: 余暇施設開発の実際20. 
中国地方におけるスキー場のタイポロジー, 日本建築学会大会学術講演梗概集,2008.
○大野紘資, 三上訓顯, 加古拓也,伊藤孝紀:余暇施設開発の実際19. 
北陸・中国地方のスキー場の分布特性と入込者数推移について, 日本建築学会大会学術講演梗概集,2008.
○加古拓也, 大野紘資, 三上訓顯, 伊藤孝紀余暇施設開発の実際18. 
北陸・中国地方のスキー場の分布特性と入込者数推移について, 日本建築学会大会学術講演梗概集,2008.
[2007年度活動実績]
(審査付論文)
○大野紘資, 伊藤孝紀,三上訓顯:通年利用型余暇施設への再生に関する研究,上信越地方スキー場を対象とするタイポロジー, 日本建築学会建築計画委員会地域施設計画小委員会,地域施設計画研究No24.2007.
(大会論文)
○伊藤孝紀,大野紘資,犬塚道彰,三上訓顯:余暇施設開発の実際14.利用者志向型スキー場の開発経緯について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2007.
○大野紘資,犬塚道彰,三上訓顯, 伊藤孝紀:余暇施設開発の実際15.キューピットバレイの運営特性について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2007.
○犬塚道彰,三上訓顯, 伊藤孝紀,大野紘資:余暇施設開発の実際16.東北5県スキー場の分布特性と入込者数推移について,日本建築学会大会学術講演梗概集,2007.
○三上訓顯, 伊藤孝紀,大野紘資,犬塚道彰:余暇施設開発の実際17.東北地方におけるスキー場のタイポロジー,日本建築学会大会学術講演梗概集,2007.
[2006年度活動実績]
(大会論文)
○竹下和男,大野紘資,三上訓顯:余暇施設開発の実際11.1990年以降我が国スキー場を取り巻く運営環境について, 日本建築学会大会学術講演梗概集,2006.
○大野紘資、三上訓顯、竹下和男:余暇施設開発の実際12.1990年以降の上信越地方におけるスキー場の傾向と分類基準につい,日本建築学会大会学術講演梗概集,2006.
○三上訓顯,竹下和男,大野紘資:余暇施設開発の実際13.上信越地方におけるスキー場のタイポロジー, ,日本建築学会大会学術講演梗概集,2006.

●3.2.商品化研究会(Merchandising and Branding Workshop)の活動
商品という概念から、道具やサービスそして建築などの「もの」や「こと」の商品化(マーチャンダイジング)計画に関する研究会です。現在は、ブランディングという価値の側面と、流体力学を用いたプロダクト的な側面の両面から商品化に対する研究を進めてゆきます。

[2013年度活動実績(継続中)]
○ 小川直茂, 三上訓顕, 川崎和男: 薬剤服用におけるユーザビリティの最適化デザイン-薬包紙のデザインモデル提案を事例として、日本デザイン学会 (掲載決定済)
[2012年度活動実績]
○小川直茂, 三上訓顯:薬剤服用の情報表示に関する利用者の行動傾向の分析.日本デザイン学会.第59回研究者発表会大会梗概集. 2012.
[2011年度活動実績]
○小川直茂, 三上訓顯:薬剤の服用におけるデザイン上の課題抽出.日本デザイン学会.第58回研究者発表会大会梗概集. 2011.
[2007年度活動実績]
(大会論文)
○佐藤英明:C.F.D.D(Computational Fluid Dynamics Design)の可能性,数値流体力学を用いたプロダクトデザイン手法の開発,デザイン学会第54回春季発表大会概要集54,2007,p192-193
[2006年度活動実績]
(コンペティション)
○村瀬碧,佐藤英明:MUJI AWARD 01・良品大賞,主催:株式会社良品計画.
○佐藤英明,犬塚道彰:.第13回美濃和紙あかりアート展,美濃市観光協会・美濃和紙あかりアート展実行委員会主催.

●3.3.環境演出研究会(Place Making Workshop)の活動
演出或いはインスタレーションという概念や活動による環境形成を目的とし、インテリア、建築空間、都市、イベント、といった要素の計画学やデザインを目指そうとするものです。

[2012年度活動実績]
○前田保.三上訓顯:愛知県江南市布袋地区における歴史的街並の変遷. 日本建築学会大会学術講演梗概集.2012.
[2007年度活動実績]
(審査付論文)
○伊藤孝紀,三上訓顯:参加者の体験からみる環境演出の認知特性に関する研究,日本デザイン学会,デザイン学研究(掲載決定済み).
○伊藤孝紀,三上訓顯:2005年日本国際博覧会における環境演出特性に関する研究, 日本デザイン学会,デザイン学研究(掲載決定済み).
[2006年度活動実績]
(コンペティション)
○愛知建築士会主催(審査委員長:黒川紀章):堀川ルネッサンスコンペティション応募,優秀賞受賞.
その他いくつかのコンペに応募.

●3.4.プロジェクト・ワークショップの活動
[2011年度活動実績]
○名古屋市ささしま21地区の都市マネージメントに関する研究
[2007年度活動実績]
○セカンドライフのネットワークにおけるバーチャル環境のコンセプトワークと3DCGデザイン.
○地域貢献催事への参加協力:アスナル金山提灯アートフェスティバル参加
2006年度活動実績]
○地域貢献催事への参加協力: アスナル金山提灯アートフェスティバル参加

4.文献講読ゼミ

主に共通のテーマや素材をもとに、新しい知識を学び、議論を通じて理解を深めてゆくことを目的として、現在は外書購読ゼミを行っています。

○外書購読テキスト, 著者, 書名, 出版社, 出版年
[2013年度]
1.Hall, Peter Geoffrey:Cities of tomorrow : an intellectual history of urban planning and design in the twentieth century.Oxford : B. Blackwell.1990.
2.Wilson, William H.:The city beautiful movement.Johns Hopkins University Press.1989
3.G.J. Ashworth and H. Voogd:Selling the city : marketing approaches in public sector urban planning.John Wiley.1995.
4.Roman Cybriwsky:Tokyo, the shogun's city at the twenty-first century. John Wiley.1998
[2012年度]
1.Frieden, Bernard J. / Sagalyn, Lynne B:Downtown, Inc. : How America.Rebuilds Cities.MIT Press.1989
[2011年度]
Harvard Universityが編集したArchitecture Word Dictionaryから
[2010年度]
Harvard Universityが編集したArchitecture Word Dictionaryから
[2008年度]
J.P.I:YOU ARE HERE,PHAIDON.
[2007年度]
Peter Katz:The New Urbanism,McGraw-hill,Inc.
[2006年度]
Edired by Karal Ann Marling:Designing Disney’s Theme Parks.
[2005年度]
Charles C.Bohi:Place Making.

5.デザインサーベイ

デザイン上の研究制作に資する知見を得ることを目的とし、全員或いは有志で全国各地の優れたデザインを尋ねる研修視察旅行です。今後ゼミ生から企画がだされれば、海外に出向くことも可能でしょう。

[2012年度活動実績]
○愛知県日間賀島視察
[2011年度活動実績]
○岐阜県下呂温泉視察
○名古屋市ささしま21地区都市マネージメントに関する研究(地区模型贈呈)
[2010年度活動実績]
○岐阜県白川郷・石川県金沢市内視察
[2008年度活動実績]
名古屋市テクノフェアへの出展・展示
[2007年度活動実績]
○セカンドライフ・シムのデザイン
○セカンドライフ上にある優れたリゾート・シムのバーチャル・ツアー
○伊勢川崎町,はおはらい町・おかげ横町,伊勢神宮視察
[2006年度活動実績]
○奈良県大塚陶業視察
○東京・表参道ヒルズ他青山・六本木界隈の都市開発の視察
○郡上八幡徹夜踊りの視察と参加
○南木曽妻籠宿・馬籠宿視察

6.三上訓顯研究室への配属に際して(配属希望の院生・学部生)

大学院前期・後期課程
○それまでの研究論文や作品を持参し、入試前に必ず研究室を訪れ、研究内容に関する打合せを行うこと。
○特に社会人で博士後期課程を志望するものは、原則として掲載及び掲載決定された審査付き査読論文が1編以上あること。(大会論文は不可)
学部
 三上訓顯研究室ゼミ生を希望する学部生は、芸術工学実習(A)1〜6迄の履修が望ましい。
芸術工学実習(A)6はインテリアデザイン実習に振り替えてもよい。
受け入れコース:卒論+制作コース、制作コース。(卒論のみは不可とする)
三上ゼミへの所属を希望する学部生は、事前に作品面接を行います。面接時には芸術工学実習5迄の実習作品をすべて持参すること。
学部生の受け入れ数は学部の申し合わせによってきまります
 また、研究室所属に際し下記ソフトが自在に扱えるよう、あらかじめ習熟しておくことを推奨します。当研究室は、専門学校ではないので原則としてソフトウェアのオペレーション指導は行わない。
○Excel(特にExcel関数は必須)
○AdobeCS(特にIndesignは論文執筆及びプレゼンテーションに必須)
○3D系(Vecter等の設計系ソフトは、他の3D系とIllustratorで代用可能)
○その他:Vue, Googel Earth, Second Lifeなど。
大学院生にあっては、上記ソフトは習熟済みであることを前提としている。

7.芸術工学研究科の授業について

(社会人大学院が設置されていますので、働きながら研究ができます。)
●大学院博士課程後期課程
○生活環境計画学特別研究
博士論文の研究指導を行います。
○生活環境計画学特別演習
研究室のテーマに沿った共同研究をすすめつつ、諸研究に資する演習を行う。

●大学院博士課程前期課程、建築都市領域
○建築都市領域特別研究
修士論文・修了制作の研究指導を行います。
○建築都市設計演習
主に環境デザイン分野における、都市デザイン、ランドスケープデザイン、地域デザインなどの分野を対象に、イマジニアリング、ブレイスメイキングを実習課題を通じて学ぶ。課題としては、コンピュータ・グラフィックスを用いた、ヴァーチャルアイランドversion2を行う予定。
○アーバンデザインプロデュース特論(名古屋大学、名古屋工業大学単位互換可能)
この科目は、従来の方法とは異なる新しい建築や都市のつくり方、すなわちプロデュースという方法のなかでも、コンセプトワークを主眼として講義をおこなう。従って将来ベンチャービジネスを立ち上げたい、あるいはそうした企業へ行きたいとする院生などを対象とし、建築・アーバンデザインをベースとする企画書の演習的授業を通じて、プロデュースの活動で必要とされる基本的な知識・知見の把握を目的としている。
最終的には、市場規模の把握、プロジェクトの基本であるコンセプトワーク、スケマティック・デザイン、フィジビリティスタディ(事業収支)について立案し、事業提言書(プロポーザル)としてまとめる。

○地域プロジェクト
名古屋市緑区大高地区を対象として、地域貢献に資する実践的な活動を社会生活の現場に出向いて行う。活動内容は、受け入れ状況によって異なるが、これまでの実績を以下に示した。地域貢献は、就職のエントリーシート作成時においては、アドバンテージの高い経験となるだろう。

[活動実績]
・2012年度:緑区CM
緑区の良さをプロモーションするCMの制作である。大高地区に居住する小学生と父親役を俳優とし、ビデオ制作を行ったものである。完成したCMは、地区へ寄贈され機会あるごとに上演されるとともに、緑区が行ったCMコンテストにも出品された。尚地元ケーブルテレビ局が同行し地区の話題として放映された。
CMは、ディスクに納められ地域に寄贈された、15秒CM、3作品。
参加院生4名、学部生1名

・2011年度:大高神話物語
大高地区に氷上姉御神社がある。ここには、日本書紀にまつわるヤマトタケルとミスヤ姫のラブストーリーが言い伝えられている。そこでこの言い伝えを、現代の感性で古代ロマンとして創造し、これを8頁の紙芝居(舞台付)として制作し、同神社に奉納されるとともに、大高地区で上演されたものである。緑区ホームニュースの記事によれば、紙芝居の元図及び舞台は、地域の歴史や教材としての活用が期待され、大高資料館に寄付され保管された、とのことである。
参加院生1名

・2010年度:大高の酒づくり
名古屋市緑区大高地区は、酒造りの土地でもあり、都市圏に流通されているブランドもあり、現在3軒の酒造所が稼働している。こうした発酵食品は、酒わはじめ味噌、納豆、醤油、ヨーグルトといった具合に私達の生活の身の回りに数多く存在する。そこで地域の酒づくりを通じた発酵食品について、大高地区における酒づくりがどのようにして始まり、酒の種類、そして発酵食品へと広がってゆく道筋といった産業の経過を小学生に理解してもらうために、配布用のパンフレットを制作し、小学校へ寄贈した。あわせて発酵食品を貴重としながら日本酒の製造過程を5分のDVDビデオを制作し、地域に寄贈された。
参加院生5名

・2009年度:ODAKA CASTLE RECONSTRUCTION PROJECT
大高地区は、戦国時代の桶狭間の戦い等に登場し、今でも街の中心に大高城趾の史跡がある。そこで大高地区の歴史をひもときながら、当時の大高城を創造復元しようというのがこのプロジェクトである。参照としたのは、同時代に建てられ近年復元された足助城である。戦国時代の城は多くの兵士や兵糧を抱えるために、通例私達の持っている城イメージとは大きく異なり、大きなオープンな空間を要するのが本来の城の形態である。そうした考え方にたち、3DCGで当時の大高城を復元してみた。成果はDVDに納められ地域に寄贈され、機会あるごとに上演され好評であった。成果品DVD5分、及び報告書。
参加院生4名

・2008年度:酒蔵及び空地の再利用提案
大高地区の山盛酒造を素材にして、この地域利用方法の提案を、受講者1人1アイデアというステイルで提案をおこったもの。提案内容は、歴史性をいかした地域ギャラリー、酒蔵と空地の催事利用、空地を利用した日本酒カフェ、gallery cat napと名付けられたインスタレーション、日本酒パッケージの商品開発、酒蔵利用のバー、さらに酒蔵から街への提案として、一升瓶によるインスタレーション、キャンドルイベント、酒樽利用の環境装置と、提案内容は多岐にわたる。提案は12頁の報告書に編集され、地域に寄贈された。
参加院生9名

・2007年度:大高地区町づくりサロンの提案
大高地区にある山盛酒造の古い酒蔵を地域に開かれたサロンとして開放し、地域の活性化につなげようという提案である。最初に山盛酒造の民家の実測調査を行い、その上で町づくりサロンを図面化と透視図とによって提案したもの。あわせて山盛酒造のコーポレートイメージ提案として、シンボルやロゴタイプを用いた新種のパッケージとしての商品開発提案も行っている。提案成果は報告書8頁に編集され地域に寄贈された。
参加院生4名

・2006年度:名古屋市緑区大高地区歴史的T字路に関する環境評価
大高地区の街は、昔からの路地が数多く存在し、街の良好な景観をつくりだしているとともに、これらの交差点の多くがT字路になっているのが特徴である。そこでこの56カ所のT字路をとりまく環境評価をおこなったものである。評価は、T字路の環境を5視点から評価を行い、多変量解析によって分析を行った。その結果街の環境の特性の一端を明らかにしたもの。成果は報告書6頁にまとめられ、地域のまちづくり協議会へ寄贈された。今後の地域のまちづくりに資するためである。
参加院生8名

・2005年度:大高まちづくり提案書
大高地区の街の特徴の1つには、古い住宅が密集し路地の多い町並みがあげられる。それ自体がこの街の資産といってよい。そこで、この街を調査し、まよい道回遊ルートづくり、酒蔵を活用したカフェやギャラリー、住宅密集ゾーンの景観づくり、路地をとりまく植栽等による環境演出の4提案を行った。成果は、報告書(A3版5頁)にまとめ、地域のまちづくり協議会へ提言とともに寄贈された。
参加院生2名

8.芸術工学部の授業について

●建築・都市デザイン学科
○卒業研究・卒業制作
ゼミ所属希望者に対する卒業研究や卒業制作の指導と相談。
○アーバンプロデュース論
アーバンプロデュース論は、従来の方法とは異なる建築・都市分野の新しい方法であるプロデュース・プログラムについて、理論、体系、方法、及びプロデュース事例について講述するものである。将来ベンチャー思考、ベンチャービジネスを立ち上げたい、ベンチャー企業に就職したいといった新しい世界を目指すものにとっては、必要最低限の知識を提供する。
尚アーバン・プロデュース論、地域空間構成論、芸術工学実習6Aヴァーチャルアイランドは、プロデュース活動にために必要な理路と技術を提供できるよう体系的に組み立てられている。この3科目を履修することが望ましい。
○地域空間構成論(本学の人文社会学部履修可・学外生履修可)
アーバンプロデュース論と体系化された科目の1つであり、ここではプロデュースの対象に着目した。講義では、建築・都市・地域のまちづくりを対象として扱い、おもに基本的考え方、景観、空間面からテーマ毎に、プロデュースの立場での着眼点や考え方について講述する。人文社会学部をはじめ外部の講座と連携しているので、テクニカルタームを使わないで平易に講述する。
試験は小論文とする。尚必要があれば授業の中で小論文の考え方や作成方法について説明する場合もある。
○ 都市論(伊藤先生及び向口先生と共同で実施)
三上担当個所では、おもに戦後の都市開発について実施事例をとりあげながら、講述するとともに、日本の代表的な都市開発手法である、土地区画整理事業、都市再開発法についても言及する。
○ 芸術工学概論(他の先生と共同で行う)
芸術と工学という二つの領域にまたがる芸術工学の特性について、Steven Paul Jobsのエピソードを交えながら、講述する。
○ 芸術工学実習5A前半:歴史建築物の3DCGによる再現
世界の歴史建造物の中から1つを選び、この図面に基づいた忠実な3DCGを制作する。グループ制作
○ 芸術工学実習5A後半:笹島地区のカナルフロントに立地する都市施設の企画提案
 カナルフロントに立地する都市施設の企画提案の柱である、コンセプトワーク、マーチャンダイジング、スケマティックデザイン、事業収支について学び、これらを編集してストーリー性ある提案書としてまとめる。グループ制作
○芸術工学実習6Aヴァーチャルアイランド
アーバンプロデュース論の体系科目の1つに位置づけている。ここではプロデュースの提案の場面で必要とされる企画書の表現方法について、3DCGを用いて制作するとともに、全体にストーリー性ある提案書として編集した上でプレゼンテーションを行う。テーマは、リゾート地域のバーチャル環境デザインであり、実習は毎回エスキースなどによる検討を中心に進めてゆく。

●産業イノベーション学科(他の先生と共同で実施)
○ マーチャンダイジングデザイン論
主にプロダクトデザインの専門科目であり、製品計画論が製造企業側からの方法論であるのに対して、マーチャンダイジング論は、流通・消費側に軸足をおいた展開を行う。私が担当する講義では、こうした場面で必要とされる経営面の諸要素を含むデザイン開発方法について講述するとともに、解析方法の一端を扱う。

●各学科共通
○ デザインワークショップ:編集工学演習(冬期集中)
就職活動で必要とされるフォートフォリオ作成を意図し、学部生時代に執筆・制作したレポート、小論文、作品を用いた各個人の作品集づくりを、編集方法の原則に従って行い、あわせて製本をまで行い、学生個人のフォートフォリオをつくります。