ニューアメリカンシネマとその前後/スピルバーグなど


映像コンテンツ特論⑦ ニューアメリカンシネマとその前後/スピルバーグなど(アメリカの新機軸映画)

⓪Endless Summer 1966年 ブルースブラウン
  伝説のサーフィンムービー インディディペンデントムービーの草分け。YouTuberの  ご先祖。ドキュメントでもあり青春ロードムービーでもある。夏を追い続けよう、誰もサーフィンをしたことがないビーチでサーフィンしようというのが秀逸なテーマ。

① 「Easy Rider」 1969年 アメリカ デニスホッパー  
 アメリカンニューシネマの代表作。低予算映画ながら世界中で第ヒット。世界初のPVともいえるか。主人公が(ほとんど大した)理由もなく撃ち殺される(殴り殺される)という結末。Easy riderをどう訳すのかは難しい。また理解するのも難しい。あえて言えば「気儘なバイク旅」とでもいうべきか。Harley-davidsonにLowriderというモデルもあるが、これもまた少し違う。出てくるバイクはchopperだからだ。バイク映画の文脈で言えばもうすこしコミカルな、あるいは暴力的なヘルズエンジェルスを題材にしたようなものがあった。そこからロードムービー的なあるいは詩的な要素をいれて作り上げた作品。この作品は解説するのが最も難しい映画であるかもしれない。難解で人々から受け入れられなかった映画は数多ある。しかしこれだけ難解な作品が大ヒットしたという希有な事例。ヒッピー文化や69年当時の時代の熱気や気分抜きには語れない

② 「卒業/The Graduate」 1967年 アメリカ 
 マイクニコルズ監督 ダスティンホフマン  こちらの作品のサウンドトラックが秀逸。主人公が恋人の母親と通じてしまう物語。十字架を振りかざして恋人を奪い返す場面が有名。必ずしもハッピーエンドでないところが出色。監督のマイク・ニコルズは、花嫁奪還後に乗り込んだバスのシーンの撮影時にわざとcutの声を遅らせることで、笑顔の二人が次第に不安になっていく表情を捉えた。これは二人の未来が決して幸福ではないことを暗示させたかったからであるという。

③  「Taxi driver」 1976年 アメリカ 
 マーティンスコセッシ監督 ロバートデニーロ ジョディフォスター ベトナム戦争の退役軍人の狂気と孤独を描く。また何が善で何が悪なのかを問題提起。人をたくさん殺して英雄になる様は戦争を皮肉っている。デニーロ演ずる複雑な性格の主人公が多くの観客の共感を得た。

④「2001年宇宙の旅 a space odyssey」1968 年 
 アメリカ アーサーCクラーク、スタンリーキューブリック。
 「宇宙とは何か? 人類/歴史/進化とは?」をテーマにした作品。そのような壮大なテーマの映画は少ない。原作(小説)と映画が同時進行で制作された作品。ほとんどCGがない時代にほとんど特撮のみで制作された。無重力を表すためにカメラが宙返りして撮影された作品。SFであると同時に哲学性や実験性を含んだ作品。難解ではあるが興行収入も年間で1位獲得。

④ 「Star Wars」1977年 ジョージルーカス監督/脚本
 それまでのアメリカ映画文脈と明らかに違い、ある意味でアメリカンニューシネマの終焉を演出した作品。宇宙船のなかに引力があったり、宇宙空浮かんで爆発音がしたりする。それまでのシリアスでアンチな、あるいはアンダーグラウンドな映画を一新し、スペースオペラという言葉を生み出した。脚本段階で既に9作のシリーズを書き上げて、そのうちに4話目を最初に映画化した企画。通常、ヒットをみて続編制作を決めるのとはまったく違うアプローチで制作。

⑥「JAWS」1975年 
 スティーブンスピルバーグ監督 当時27(8)才
わかりやすい演出と脚本、そして秀逸なカット割り。この映画の影響でパニック映画が大流行した。このあとに「未知との遭遇」、「レイダース」、「ET」と続けざまにヒット作品(勧善懲悪なり娯楽作品)を生み出し、この一連のムーブメントによって、アメリカンニューシネマは完全な終焉を迎えた。これらの映画は家族揃って、ポップコーンを食べながら楽しく見ることができ、帰りにグッズをたくさん買って帰ることができる作品である。劇場や興行主や出資者にはとても良い映画(ビジネス)であるといえよう。

参考 Taxi driverを家族で観るだろうか? このような映画をポップコーンをバリバリ食べながら観るだろうか? このような作品のグッズをたくさん買って帰るだろうか?

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