9月16日の午後2時半頃より40分程度、上記の科学技術館に4階(実験スタジアムR)にてサイエンスフィルムカフェ 映像表現を科学する(仮)という講演(というほどのものでもありませんが)を行います。定員は50名入場無料(ただし科学技術館の入館料は必要)だそうです。おもに映画雑学のようなことについてお話をしてみようと思います。お時間があるかたはどうぞ。
9月16日の午後2時半頃より40分程度、上記の科学技術館に4階(実験スタジアムR)にてサイエンスフィルムカフェ 映像表現を科学する(仮)という講演(というほどのものでもありませんが)を行います。定員は50名入場無料(ただし科学技術館の入館料は必要)だそうです。おもに映画雑学のようなことについてお話をしてみようと思います。お時間があるかたはどうぞ。
このところ皆で毎日編集をしている。撮影の際のお祭り騒ぎからするとずいぶんと地味な作業ではある。
私の師の一人は編集についてこう語っている。「映像素材を、自分の敵が撮影したものだと考えて編集しろ、人間は自分にはどうしても甘くなる。」「すべての撮影素材をすべて見て、すべてのそれらを暗記してから編集に取りかかれ。」火の出るような激烈な言葉である。
自身でも編集作業を通じて得た経験がある。自分で撮影した映像素材ではあるが、そこには意外な発見をすることが多い。そしてその発見やインスピレーションに従って編集するのである。もちろん、それらの閃きを内包する映像を手に入れるためには多くの時間を映画を考えることに費やし、あるいは撮影作業に費やし、「偶然」であるところの結果を「必然」と呼べるだけの努力をしてから、ということになるか。
映画を作るというのは、その他多くの仕事と同じく、極めてストイックで地道な作業の積み重ねであると言わざるを得ない。しかし、撮影素材を持っているだけでは「映画」にはならない。いわば彫刻に眼を入れる作業のようなものか。
去年、こちらの映画に出演してくれた若い俳優の一人が「どうしたらもっと演技がうまくなれるか?」と相談してきた。私は「編集を見に来たらどうだい?なぜ出演部分がカットされてしまうことがあるのか。あるいは自分の演技がなぜNGとOKがあったのか、観客はどのようにみるものなのか、が解るかもしれない」と答えた。その俳優さんは約束通り、ある編集作業日に日がな1日傍らで編集作業を見ていた。一見地味な編集作業を飽きもせずに爛々とした眼でずっと見詰めていた。今年、その俳優さんは大躍進しているようだ。
9月3-5日で二カ所のドラマ撮影の見学にお邪魔させて頂きました。ひとつは東海テレビ様の番組グランスピアの撮影現場でした。上記カメラで収録していました。また、現場には去年こちらの研究室の作品に主演してくれた女優さんが活躍していました。
http://gramspear.jp/story 左が公式サイトです。
また、富士山の裾野近辺で撮影中のBS フジで放送予定のドラマの収録にお邪魔しました。こちらは酒井美紀さん主演の科学ドラマになります。すてきなお家でテレパックさんというドラマに滅法強い制作会社の方々が撮影されていました。こちらの現場はイントレとミニジブを上手に使って撮影していました。
旅のメンバーは研究室の学生と、今回のこちらの映画に出演頂いた「かげる」さんという女優さんと一緒に旅をしました。久しぶりに撮影しなくてよい旅は、何とも気楽な楽しい旅でした。
ほんの二週間くらい前の写真なのに、ずいぶん前に撮られたもののように感じる。とっても涼しそうで気持ち良さそうだ。撮影された映像が心のなかでセピア色に変化してから編集を始めると、自分の本当の想い出を紡いでいるような気分になるから不思議だ。尾藤先生もしのぶものぞみも、映画を抜け出せばみんな友達で仲良しだ…。
写真、向かって左のサングラスを掛けた方が脇田さんです。今回の映画で始めてご一緒させていただきました。出演の衣装の相談をさせて頂いたとき「こちらで考えて作っていきますので一度ご覧ください…。」
ひとことだけそう言って衣装合わせと撮影に臨んだ。脇田さんは皆さんの知っているような有名な映画にも出演の経歴がある役者さんだ。普通プロの現場であれば、助監督が居て、メイクさん、スタイリストさん、持ち道具がいて、役や格好を作って行く。翻って自主映画や学生映画では必ずしもそうは行かない。自然、出演者に衣装協力頂いたりということが起こってくる。脇田さんはそういうことプロの段取りや常識も自主映画の事情も全部知っていて、ご自分ですべての上記の写真の登場人物を作り上げて頂いた。本番で見せて頂いて、衣装に関しても芝居に関しても何も言うことなしであった。(もちろんインディペンデント映画のようなものでは制作側から、ああしろこうしろなどと言う権利もあまりないが…。)
脇田さんは、人生のなかで「映画」というものを楽しんでいらっしゃるという印象を受けた。空撮を行うというメールを差し上げたときも(恐らくは)水割りでも片手に映画のことを想って、興奮して「空撮いいですね!」などとメールを返して頂いた。映画のことを真剣に考えてくださって本当にありがたいことです。
さて、実は映画のなかでは脇田さんには全然違う役どころをあと二役お願いしている。いずれもなかなか味のある役どころです。それがどんな風なのかは…公開の折にスクリーンで探してみてくださいね。
このところ、暑い中にも夏の終わりの気配を感じます。「気がついたら夏が終わっていた」そんな感じです。そして、このところ数年間は毎年夏の映画を冬に見ていることになります。普通、夏の映画は夏に公開されますが、個人的には冬に「夏に恋い焦がれながら」灼熱の季節の映画を見るのが好きです。わたしが天の邪鬼のせいでしょう。
ところで、今回の映画では株式会社ヒート様のご協力によりヘリに依る空撮を行いました。あのNHKのあまちゃんの冒頭の空撮を担当したチームだそうです。今回もとても素敵な青春の1ページ風の場面が撮れたように思います。また大学周辺のコンビニ店様のご好意により主人公達のコンビニのバイト風景も撮影させていただきました。本当にありがとうございました。
目の前の仕事をやるのも大切だ。しかし、常に次を考えたい。次回の映画の出演(またはボランティアスタッフ)を常に募集したい。今回もとても良い出会いがあった。次回のこちらの映画に興味をもたれた方は是非コンタクト頂きたい。企画が決まってからでは時間がないのだ。
次の企画を模索している。こちらは大学発の自主映画であっても次のような映画は撮りたくない。1.青春(恋愛)挫折もの。学生映画や自主映画の青春や恋愛は必ず挫折する。それはわざわざ映画で見なくても現実に誰でも見られるのではないか? 2.鉄砲もって走り回る映画(またはそれに準じるもの)スパイ(ギャング)映画ならハリウッドの方が良いものを毎年作ってくれるのではないか? 3.友達が出ているよ映画。学校内や近所で撮影された「友達」しか出ていない映画。撮影に汗を流さない映画、苦労しない映画の画面は総じて吸引力を生まない。
ちなみにハリウッド映画も爆発ものとそれ以外に区分される(これは私の持論ですが…)爆発ものは映画のラストで敵の秘密基地や爆弾が派手に爆発する(橋の崩落や雪崩や、その他爆発的なものも含む)また、それに至る途中で主人公は素敵な美女(あるいは美男)と冒険のなかで喧嘩してから最後に恋におちる。見ていて面白いが映画館から出て、三歩あるくと忘れてしまう。あるいは、それがなんというタイトルの映画だったか、数ヶ月するとどれがどれだかわからなくなってしまう、そう言う映画。
もちろん爆発もの以外の映画も玉石混合ではあろう。しかしながら、定石や常識から外れた映画こそが、その映画を作らざるを得なかった作者や関係者の熱気をはらんでいる可能性を感じずにはいられないのである。もちろん、私がへそ曲がりだからそう思うのである。